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駐在員レポート
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静岡県職員時報
シンガポーリアンは英語上手

【2002年新年】
                                            岩城徹雄駐在員

 シンガポールが経済的に豊かになってきた理由はいくつかあり、中継貿易に適した地の理、空港や港湾など国際的な交流インフラの整備、外国企業による積極的な投資などが挙げられます。外資誘致においては、ほとんどの国民がある程度英語を解し、公式文書や商取引などは英語で行われるという整った「英語インフラ」が大きな誘因だと思われます。
英語に力を入れてきたのは、'65年の独立以降、中国系、マレー系、インド系から成る多民族国家をまとめるための共通のコミニケーション言語として位置付けられたことなど、この国ならではの必然性があります。小学校以上の授業では、民族ごとの国語(北京語、マレー語、タミール語)の授業以外はすべての科目が英語で行われており、職場など公の場では流暢で正しいイギリス英語が飛び交います。家族や友人との会話はそれぞれの民族の言葉で行われますが、英語による教育を受けられなかった高齢者を除き、国民は英語での日常会話には事欠かないバイリンガルのレベルになっています。
 ところが、シンガポール人同士が話す英語を聞いていると、「シングリッシュ」と呼ばれる独特なものだけに、思わず感心したり首をひねったりすることが多くあります。まず、アクセントやイントネーション(語調、抑揚)がそれぞれの民族の言葉を反映したものになり、中国系国民が話す英語は中国語の、マレー系の人々が話す英語はマレー語のような感じになります。これは日本人の英語が抑揚が少なく50音に近い発音になってしまうのと似ています。また、語尾に独特のラー(lah)やレー(leh)といった語をつけるのも大きな特徴です。「OK」が「OK lah!」、「I don't know.」が「Don know leh !」という具合です。過去、未来という時制があいまいになることも多いようです。シングリッシュとはいえないかも知れませんが、中国系の人たち同士の会話では、中国語で話し始めても途中で英語の会話に変わってしばらくしゃべるとまた中国語に戻るという不思議な場面によく出くわします。日本でも「彼をサポートしてよ。」と単語だけの置き換えはよくありますが、ポップスの歌詞のように日本語の中に英語の歌詞(文章)がいくつも挟まっているような感じで、これがよどみなく中、英、中、英と続くので、すごいものだと感心します。「I love you」と「我愛?」のように語順が同じという文法上の類似点が理由かもしれませんが、とてもまねできません。
 私が一番うらやましいと感ずるのは、彼らは完全にコミュニケーションの道具と割り切って、少々文法的に間違っていようが発音がおかしかろうが、お構いなしに、いや堂々と英語を使っていることです。毎年、政府主導の「正しい英語を話す運動」のキャンペーンが展開され、こういう使い方は間違いで正しくはこうだ、というようなアドバイスがホームページに載せられたりしますが、効果は薄いようです。私もこれに勇気付けられて、図々しく「Never min' lah!(ネバ・マイン・ラー、気にするなよ)」を連発しています。

<お勧めスポット>
昼下がりのホランド・ビレッジ
 シンガポールの中心街から車で約10分ほどのところに、ホランド・ビレッジと呼ばれる一画があります。ここは芸術家や外国人が多い住宅街で、洒落たバーやレストランなどもあり、気取った雰囲気を楽しむ人も多いようです。最近ではアジア風のアンティークや日用雑貨の店も増え、シンガポールに住む人に混じって観光客も掘り出し物を求めて訪れています。
 表通りから少し裏に入ってヨーロピアンのレストランが並んでいるところでは、ディナータイムにはもちろんおいしい料理とワインが楽しめますが、昼下がりもお勧めです。ビジネスマンがランチをとりながらミーティングを進める姿や、御婦人のグループがおしゃべりを楽しむ姿も見られます。何かと気ぜわしいシンガポールの中にあって、ゆっくりと時間が流れるようなスポットです。

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