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駐在員レポート
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季刊誌SIBA(静岡県国際経済振興会)
世界の中小企業のハブを目指すシンガポール
-シンガポールが提供するビジネスマッチングサイト−

【2001年12月】
                                            岩城徹雄駐在員
* 2002年4月にシンガポールでは政府経済関係外局の再編があり、本文で紹介した生産性 規格庁(PSB)は規格生産性革新庁(SPRINGシンガポール)となり、業務の一部が国際企業 庁(IEシンガポール、旧貿易開発庁)に移管されました。
  これに伴い、ビジネスマッチングサイトのPartnerSingaporeもIBO(International Business  Opportunity)へ、機能修正の上引き継がれました。個々の企業概要が、扱っている製品の  概要や興味のある取引分野などとともに提供されるデータベースです。
 http://www.businesscontact.gov.sg/index.html
 無料ユーザー登録により外国企業にもアクセスが認められていますので、ご利用になってく ださい。


1.はじめに(SME21)
シンガポール生産性規格庁(PSB)は中小企業(Small & Medium Enterprises)の育成を行う政府機関です。PSBは、シンガポール経済の国際的な競争力を高めるための10年間の戦略計画、SME21を策定しています。このSME21では、中小企業がその能力を高めることにより国の発展に寄与できることを狙いとして、次の3つの戦略目的を掲げています。
(1) 革新的で高成長が期待できる中小企業の育成
(2) 中小企業の生産性の拡大
(3) 知識ベース産業向けの環境、企業専門家向けの環境の創造
さらに、この実現のため具体策が企業レベル戦略、業界レベル戦略、広範囲の戦略の3つに分けられて、個々のプログラムが定められています。3つ目の広範囲の戦略には、起業家支援、Eコマースの推進などとともに、シンガポールを世界の中小企業のハブにするプログラムが設けられ、シンガポールの中小企業だけでなく海外の企業にとってもビジネスチャンスを拡大できる場所になることを目指しています。今年8月には、パートナーシンガポールプログラムというホームページをスタートさせ、ハブ実現にむけて行動が開始されました。
プログラムの中には、ビジネスマッチング(商談)のサイトがあり、中小企業が取引を行ったり、合弁する相手を探すのを手助けしています。シンガポールと外国の企業の双方にとって、このサイトはビジネスパートナーの候補を見つける有益なツールになるものと思われますのでご紹介します。

2.サイト全体の概要
まず、パートナーシンガポールとはどのようなサイトかご説明します。このサイトでは次のような情報を手に入れることができます。何はともあれ、
http://www.partnersingapore.org.sg にアクセスしてみてください。

画面1(パートナーシンガポールの初期画面)


(1) ビジネスの機会提供(Business Opportunities)
(a)企業データベース(Company Databases)
会社名、製品名などのキーワードを入力することにより、100,000社以上のシンガポール企業の中から、企業のプロファイル(概要)を検索できるビジネスファインダーです。
(b)ビジネスマッチング(Deals Marketplace)
シンガポールだけでなく各国の企業が、企業の概要や提携したい分野(情報)を公表しています。情報は、
・外国のパートナーを探しているシンガポール企業
・シンガポールのパートナーを探している外国企業
に分けられており、会社の概要とともに商品を売りたい、買いたい、合弁パートナーを探しているなどの提携希望分野を知ることができます。このサイトについて後ほど詳しくご紹介します。
(2) ビジネス・サービス(Business Services)
外国企業とのビジネスを進めていく上で必要になる多くの情報へのリンクが設定されています。個々の企業の格付けや信用情報、法律相談、起業家に資金を提供する情報、外国企業との商談をテレビ会議により行うことを想定し必要な機材や通信回線を提供する情報などのリンクがあり、数多くの種類の情報にアクセスできます。信用情報など有料のものもありますのでご注意ください。
(3) ビジネス・インフォメーション(Business Information)
シンガポールおよび周辺諸国の投資ガイドラインおよび税関の規則などを紹介する情報へのリンクが設定されています。

3.ビジネスマッチングサイト(Deals Marketplace)の詳細
次に、ビジネスマッチングのサイトについてご紹介します。
PSBによればこのビジネスマッチングサイトへのアクセスは、8月17日の開設以来平均1日約220回あるそうです。
(1) 外国のパートナーを探しているシンガポール企業を探す
シンガポール製造業連盟やシンガポール中小企業協会などから約100社のシンガポール企業が、外国の提携先を探してこのサイトに自社の情報を乗せています。
パートナーシンガポールの画面でBusiness OpportunitiesをクリックするとCompany Databaseと Deals Marketplaceのメニューが出るので、Deals Marketplaceのほうをクリックします。現れた画面で、
1. Leads from Singapore companies looking for foreign partners. Click here
とある方がシンガポール企業からの会社概要検索ですのでこちらをクリックすると、検索画面が表示されます。

画面2(検索条件入力画面)


この検索画面でキーワードを入力するか、Industry、Type of Activityの欄から希望のものを選択しSubmitのボタンをクリックすれば、企業のリストが表示されます。企業名をクリックすればその内容を見ることができます。

画面3(企業の情報の画面)


 ここで例に挙げた企業はプラスティック製品を扱っている製造業で、文房具の販売代理店やプラスティック製造の部品供給などの提携を希望しているようです。この企業と連絡をとりたければ、右のContact Leadsのボタンをクリックすれば自社の概要を連絡するフォームが表示されますので、書き込んで送信するだけでOKです。


画面4;連絡フォームの画面


(2) 自社の情報を載せ、シンガポールの企業を探す
外国の企業がシンガポールの企業を探すためにこのビジネスマッチングサイトに自社の情報を載せるには、現在のところ直接PSBに送ることはできず、関係機関からの紹介という形で外国の公的機関などを経由したものを受け付けています。受け入れ窓口となっている機関としては、アメリカのハワイ州経済観光開発局などがあり、提携先を探してこのサイトに自社の情報を乗せている外国企業は約60社あります。静岡県東南アジア駐在員事務所も、PSBとはこれまで視察の受け入れ依頼などでチャンネルを持っていることもあり受け入れ窓口の一つと見てもらっていますので、静岡の企業の情報をこのサイトへ掲載することも可能です。
サイトへ掲載する情報の内容は、シンガポールの企業が載せているものと基本的には同じです。企業名、代表者名、業態、製品・営業内容、外国企業とのビジネス提携について希望する内容などを英文で提供します。東南アジアでの販売代理店を探したい、自社製品を輸出したい、こういう商品を輸入したいなど、シンガポールに限らず海外でのビジネスを展開しようと考えていらっしゃる方は、情報提供の一つの手段として考えていただくといいと思います。掲載を希望される方がいらっしゃいましたら、静岡県商工労働部産業国際室又は静岡県国際経済振興会(SIBA)までご連絡ください。
なお、あくまでマッチングの場・機会の提供を目的としたサイトですので、具体的な商談・提携が進んだ場合に生ずる損失などの責任については、PSBも当事務所も負いかねますので、ご承知おきください。

4.おわりに
シンガポールの企業は、自国のマーケットが小さく限られているため、外国の企業との取引や提携に大変積極的です。中小企業の半数以上が外国との取引を経験しており、5分の1以上が総売上の半分以上を外国との取引から得ているというPSBの調査もあります。中小企業だけでなく、これを支援する立場の政府機関も積極的だと思います。得意のITを活用して世界の取引のハブになろうと高い目標を掲げ、実際の施策を展開し始めた政府の姿勢も、同じ公務員として大いに見習うべきだと感じています。

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